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2011年9月15日 (木)

陰睾

おもに小型犬に多いのですが、

オスに「陰睾(停留睾丸(ていりゅうこうがん)」というものがあります。

人間でもそうですが、睾丸というのは初めはお腹の中で発生して、

胎児の成長・出生にしたがって下腹部の陰のう内に下降してきます。

ワンちゃんでは遅くとも生後半年以内には陰のう内に下降していなければなりません。

(通常は生後1か月~2か月には両方下降しているのが普通です)

これが、何らかの理由により陰のう内に落ちてこず、

お腹の中や、陰のうの手前ちょうど足の付け根(ソ径部)の皮膚の下などに

とどまってしまうことを「陰睾(停留睾丸)」と呼びます。

Photo

赤○の部分向かって右は正常に睾丸がありますが、左側には何もありません。

緑○で囲った部分がソ径部になりこの皮膚の下にも残念ながらありません。

この子の場合はお腹の中に存在しており

開腹して隠れている睾丸を摘出しました。

Photo_2

陰睾だった左側の睾丸は正常睾丸に比べ小さいです。

この「陰睾(停滞睾丸)」

遺伝が関与しているといわれており、

「停留睾丸」になったワンちゃんというのは

基本的には繁殖に使用しないほうが良いとされています。

ちなみに「停留睾丸」でも、片方が正常に降りてきていれば

赤ちゃんを作ることは可能です。

また「停留睾丸」は精巣腫瘍の危険性が、

正常な睾丸の10倍以上ともいわれているので、

去勢手術をおすすめします。


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